利用者に介護を提供するうえで、気を付けなければならないポイントは多々あります。そのほとんどは、介護を受ける利用者が快適に、そして自分らしく過ごせるようにするために必要なものであり、その中に言葉遣いが存在します。
言葉遣いに気を付けなければならないのは社会人であればどんな人にも共通ですが、介護職にはそれ以上のレベルが求められるのです。それは、介護職が利用者の老後の人生を預かるうえで、単なる接客以上の「接遇」に気をつける必要があるからです。
ここで言う接遇とは、利用者を敬い、大切に思ってもてなす気持ちのことを指します。単なる言葉遣い一つでも、利用者の気分を損なってしまうこともありますが、逆に適切な言葉遣いを心がけることだけでも利用者にうれしいと感じてもらうことは可能です。
介護職も人間なので、毎日気持ちや体調が安定しているわけではありません。しかし、プライベートで辛いこと悩みがあったとしても、それを仕事中に表に出してしまうのは禁物です。不機嫌を表に出すと、どうしても周囲はそれを察して気を使います。介護を受ける利用者側に気を使わせるのは、介護職としてもってのほかだといえます。
プライベートで辛いことがあったら、業務に入る前に一度深呼吸をしたり、同僚や上司に話したりして気持ちを切り替えて、利用者には常に最高の介護を提供できるように努めましょう。その心がけは、きっと言葉としても表れるはずです。
適切な言動使いに影響するほど体調が悪い場合は、上司に相談して休養を取りましょう。休養できる環境がある職場を選ぶことも大切です。